上げたかどうだか分からないのでここにw
「コッスッタでバカンスぅ~」
歌いながらくるくる回るライはすっかりリゾート気分で、水着に腰には浮き輪をつけている(ついでに迷子札も)。
「やっぱ無駄毛は剃った方がいいかなあ?」
「剃毛プレイかよ」
足を見下ろすライに、ザイオンは顔をしかめノヴァは顔色を変える。
「ここで剃るな、ヤローのすね毛なんぞ目障りだ!」
端末に入り込まれてはたまらん、と叫ぶのも無理はない。
ここは移送艇、ミッションの帰りだった。狭苦しい船の中にソルジャーたちがひしめき合い、まだ見ぬ青い海に思いを馳せる。このままコスタに運んでくれる、と言う統括の粋な計らいだった。
「サンオイルはいいけど、脱いだときに肝心なブツの周りが真っ白だったらマヌケじゃね?」
余計な心配をしているのはシィンだ。
「だからと言ってマッパで焼くなよ、ワイセツ物は陰干しで充分だ」
「俺のがモヤシになっちまうわ!」
「ノア、俺のは日陰でも立派に育ってるから!」
そこへヒューが生き生きと割り込んだ。
「知るか!」
――知ってるくせに。
そこへ緊急連絡が入る。
『テロ発生テロ発生。本船はこのまま現場へ向かいます。ソルジャーの皆さんは戦闘準備願います』
「………」
聞こえない振りが出来たらどんなにいいだろう。
「荷物を捨てろ!」
ガーウェインが叫び、パワーチームが勝手にハッチを開けてモンスターの肉塊を投げ捨てる。――おそらくバーベキュー用だったのだろう。
「…持ち込んでいたのか…」
呆れるザイオンの横では、ライがふてくされながら浮き輪にナイフを突き立て空気を抜いていた。
「中止になったの、これで三度目だぞ。一体いつになったら休めるんだよ!」
「………まったくだよな…」
ドレイクが力なく頷いた。
――その浮き輪の空気入れてるの、毎度俺なんだけど。