忍者ブログ
[891] [890] [889] [888] [887] [886] [885] [883] [882] [881] [880]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 あれ? この間書いた日記がアップされてない…。

 えーと。
 実は基本リクは常に受け付けておるのですよ。書けるかどうかは別として(オイ
 だかららわたしは安心してキリ番を踏むのです。決してキリリクを逃げているのではないのですよ、もともとゾロ目の時計を見ても喜ぶのです。

 いただいたリクが面白かったので、途中ですが書いてみた<拍手

 私信)これですよね? ↓



 その日、アルはモンスターの図鑑を見ていた。
 危険Lv.Eとあっても良く分からず、図鑑を持ってヒューのところに向かう。
「ヒュー?」
 納屋を覗き込むと、バイクの手入れをしていたヒューが何事かと振り返った。
「どうした? 腹減った?」
 オイルのついた指先を布で拭い、アルが広げた図鑑を覗き込む。
「これ。強い?」
「推定HPゲージ、いくら? ああ、このレベルなら大丈夫。群れで襲ってきても、この村なら撃退出来るよ」
 何しろ元ソルジャーがてんこ盛りなので。
「ふうん…」
 なら安心だ、とちょっぴり嬉しくなってアルは図鑑を閉じる。
「じゃあ、モンスターが来ても幽霊がきても、ヒューがやっつけてくれるよね」
「あ、オレ幽霊駄目なんだ。他当たって」
「え…?」
 不審げに眉を寄せると、アルはほんとうにノヴァにそっくりだ。
「オレ、斬れないの駄目なんだよー。幽霊でたらお札もらいに行く」
 ――どこに。
 しかし子供にとっては恐怖の対象はモンスターより幽霊の方がポピュラーだ。
 頼りにしていたヒューが使えないとなれば、自分はどうしたらいいのだ。
 たまらずアルはノアルヴァイスの部屋に駆け込んだ。
「ノア! ノアは幽霊平気だよね!? 出たらやっつけてくれるよね!」
 ノヴァはキーを叩いていたが、首だけアルに視線を向けると。
「アル…幽霊なんて、いるはずないだろう? 人は死んだらライフストリームに還るんだから。いたとしたらそれは気のせいだ」

「………」

 ダメだ。幽霊が出た、と言ってもこの分じゃ寝言にされる。
 アルは隣の野生児を呼び出した。

「シャイン! もし幽霊が出たら――」
「出たのか?」
 同じ日に生まれたのに、シャインは既にアルより頭半分でかい。それを内心悔しく思いながら、アルは早口でまくし立てた。
「まだ出てないよ! でも…!」
「出てから考えればいいじゃん」
 そもそも誰も見てないんだし。
 まったくもってしてそうなのだが、あっけらかんとしたシャインに危機管理を問うても無駄だろう、と思わずにいられない。


 ――どいつもこいつも使えねえ。


 そう痛感したアル6歳の夏。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
日記
カレンダー
02 2025/03 04
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
フリーエリア
最新コメント
[09/15 chien]
[09/15 a0]
[08/10 しあん]
[08/10 レイナ]
[07/25 しあん]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
しあん
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
最古記事
(03/23)
(03/25)
(03/26)
(03/27)
(03/30)
忍者ブログ [PR]