えーと。
実は基本リクは常に受け付けておるのですよ。書けるかどうかは別として(オイ
だかららわたしは安心してキリ番を踏むのです。決してキリリクを逃げているのではないのですよ、もともとゾロ目の時計を見ても喜ぶのです。
いただいたリクが面白かったので、途中ですが書いてみた<拍手
私信)これですよね? ↓
その日、アルはモンスターの図鑑を見ていた。
危険Lv.Eとあっても良く分からず、図鑑を持ってヒューのところに向かう。
「ヒュー?」
納屋を覗き込むと、バイクの手入れをしていたヒューが何事かと振り返った。
「どうした? 腹減った?」
オイルのついた指先を布で拭い、アルが広げた図鑑を覗き込む。
「これ。強い?」
「推定HPゲージ、いくら? ああ、このレベルなら大丈夫。群れで襲ってきても、この村なら撃退出来るよ」
何しろ元ソルジャーがてんこ盛りなので。
「ふうん…」
なら安心だ、とちょっぴり嬉しくなってアルは図鑑を閉じる。
「じゃあ、モンスターが来ても幽霊がきても、ヒューがやっつけてくれるよね」
「あ、オレ幽霊駄目なんだ。他当たって」
「え…?」
不審げに眉を寄せると、アルはほんとうにノヴァにそっくりだ。
「オレ、斬れないの駄目なんだよー。幽霊でたらお札もらいに行く」
――どこに。
しかし子供にとっては恐怖の対象はモンスターより幽霊の方がポピュラーだ。
頼りにしていたヒューが使えないとなれば、自分はどうしたらいいのだ。
たまらずアルはノアルヴァイスの部屋に駆け込んだ。
「ノア! ノアは幽霊平気だよね!? 出たらやっつけてくれるよね!」
ノヴァはキーを叩いていたが、首だけアルに視線を向けると。
「アル…幽霊なんて、いるはずないだろう? 人は死んだらライフストリームに還るんだから。いたとしたらそれは気のせいだ」
「………」
ダメだ。幽霊が出た、と言ってもこの分じゃ寝言にされる。
アルは隣の野生児を呼び出した。
「シャイン! もし幽霊が出たら――」
「出たのか?」
同じ日に生まれたのに、シャインは既にアルより頭半分でかい。それを内心悔しく思いながら、アルは早口でまくし立てた。
「まだ出てないよ! でも…!」
「出てから考えればいいじゃん」
そもそも誰も見てないんだし。
まったくもってしてそうなのだが、あっけらかんとしたシャインに危機管理を問うても無駄だろう、と思わずにいられない。
――どいつもこいつも使えねえ。
そう痛感したアル6歳の夏。