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 ザックラSS書いたんですけど、なんか面白くなくて(ギャグがないからか)。
 ぽむさんには見せたもののアップするかどうか悩んでました。

『ぽむさんが見たから、もういいじゃないw』 
 と言ったら、
『いいじゃない、と言われたら嫌ですって言いたくなる』
 と、天邪鬼な木霊が返ってきた………。
 
 以下SSです。




 何気につけたテレビ番組は、子供向けのアニメだった。拾ったランプを擦るとランプの精が出てきて、三つの願いを叶えてくれると言う。
『願い事を言え』
 画面の向こうで問いかけるランプの精に、リモコンを握ったままザックスが答えた。
「………お願い百個きいて」
「子供向けの内容じゃないな」
 明日の課題の準備をしていたクラウドが呆れる。
「じゃあ、お前だったら何を願う? たった一つだけだぞ?」
 そう切り返され、クラウドは言葉に詰まる。
 ソルジャーになりたい、と願うのは憚れた。自分の実力でならなければ意味がないと思っているし、何よりも目の前の男への冒涜になるのではないかと恐れたのだ。
 ので、
「せ…世界平和…?」
 無難すぎる回答に、ザックスが小馬鹿にしたように鼻を鳴らした。
「心にもないことを言うな」
「別に争いを望んでるわけじゃない」
 自分でも馬鹿な答えだと分かっている、いたたまれずそっぽを向くクラウドに、ザックスの声が響く。
「平和になったら、ソルジャーの存在はいらない。――お前は、夢を捨てるのか」
「………」
 視線を落とした先には、明日の講義に使われるテキストが開かれている。銃の取り扱いを覚えるのは、人を殺すことではないのか。
「――ザックスは?」
 問い返したのは、意地の悪さもあったかもしれない。
 返り血にまみれ、それでも突き進む男が何を願うのか興味があった。
「そらもう、決まってるだろ?」
 ザックスが唇の端を吊り上げる。そうすると、獰猛な獣のようだった。
「俺が幸せになれるように、だよ」
「………」
 本気で呆れた。
 自己中心にもほどがある。
 これくらいのアクの強さがなければソルジャーは務まらないのかもしれない、とクラウドはテキストをバッグに詰め込んだ。
「だって、人の幸せはそれぞれだし」
「ザックス?」
 振り返れば、ザックスは必要以上にテレビの画面を見つめていたけれど、魔晄の瞳はどこか遠くを見ているようだった。
「もし――お前が危険な目に遭えば、命を賭けて助けてやる。それで俺が死んで、お前が悲しんでも、俺は後悔しない」
「………」
「…お前を幸せにしてやりたいけど、俺が願うお前の幸せと、お前が幸せに感じることはきっと違うだろうから、俺は俺のやり方を貫き通す」
 それは揺らぐことのない決意だった。
「………じゃあ、俺もお前の幸せを願うよ」
 そう言ってクラウドはリモコンを取り上げ、ザックスにキスをした。
 
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